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自分はクレジットカードが好きで現在、10枚程度を使い分けています。
その中でも 「セゾンパール・アメリカン・エキスプレス・カード」はかなり使えるカードとして愛用をしています。

そんな自分の元に先日、「セゾンゴールド・アメックス」へのインビテーション(招待)が届きました。 通常、ゴールドカードへのアップグレード招待は、カード会社に優良顧客と認められた証であり、喜ばしいものです。 年会費が実質無料になる特別なオファーでもありました。
しかし、結論から言うと、 自分はアップグレードを断固として 見送ることにしました。
今回のインビテーションには、 自分が最も重要視している「ある特典」を失うデメリットを、 到底カバーできるような魅力がなかったからです。
この記事では、自分がなぜゴールドへの切り替えを選ばなかったのか、 その最大の理由を実体験ベースで解説します。
【結論】最大のデメリットは「QUICPay 2%還元」が消滅すること
セゾンゴールドへ切り替えない最大の理由。 それは、セゾンパールが持つ最強の特典、 「QUICPay利用時の2%相当のポイント還元」が完全になくなることです。
それは公式の比較表にもはっきりと示されています。(下記画像の赤丸部)
圧倒的な2%還元の破壊力
まず、自分が愛用するセゾンパールの特典を確認します。
※1,000円(税込)ごとに永久不滅ポイントが1ポイント(5円相当)貯まるため、4倍で2.0%相当の還元率。
この特典のおかげで、 日々のコンビニやスーパー、ドラッグストアなど、 QUICPayが使えるお店での支払いが非常にお得になります。
ゴールドとの差は一目瞭然
では、この支払いをセゾンゴールドで行うとどうなるでしょうか。 仮に毎月3万円をQUICPayで支払った場合の年間獲得ポイントを比較してみます。
※セゾンゴールドの基本還元率は0.5%。JALマイルを貯める「セゾンマイルクラブ」に加入した場合はさらに変動します。
表の通り、年間で4,500円もの差が生まれます。 これは無視できない、非常に大きなデメリットです。
デメリットを補うだけの特典は示されなかった
ここで読者の方が疑問に思うのは、 「特別な招待状なら、このデメリットを補う特典があるのでは?」 ということかもしれません。
自分もわずかな期待をしましたが、 今回届いたインビテーションには、QUICPay還元の改悪を補ってくれるような特別なメリットは一切記載されていませんでした。
つまり、ゴールドに切り替えることは、 この2%還元の権利を無条件で手放すことを意味したのです。
ゴールドの特典は、失うもの(2%還元)に見合う価値があるか?
もちろん、セゾンゴールドには魅力的な特典があります。 しかし、それらの特典が「年間4,500円以上の価値」に見合うか、 自分の生活スタイルに当てはめて冷静に考えてみました。
空港ラウンジは本当に必要か?
セゾンゴールドを持つと、 国内の主要空港とハワイのダニエル・K・イノウエ国際空港のラウンジが無料で使えます。

確かに響きは良いですが、冷静に考えてみましょう。 自分は年に1〜2回、飛行機に乗るかどうかです。
年に数回の利用のために、 毎日のお買い物で得られるはずの2%還元を捨てるのは、明らかに本末転倒だと判断しました。
JALマイルは魅力的だけど…
セゾンゴールドは「セゾンマイルクラブ」に無料で登録でき、 JALマイルが貯まりやすいのが大きな魅力です。
- ショッピング利用: 1,000円で10マイル
- 優遇特典: 2,000円で永久不滅ポイント1ポイント
これはマイルを貯める人には最高の仕組みです。 しかし、これも年間の利用額が大きくないと真価を発揮しません。
自分の決済額では、 コツコツ貯まる2%還元のほうが、最終的なお得度は高いと結論付けました。
旅行保険は「利用付帯」
ゴールドカードの代名詞とも言える海外旅行傷害保険。 セゾンゴールドにも最高5,000万円の補償が付帯します。
しかし、ここで注意が必要です。 この保険は「利用付帯」です。
- 利用付帯とは? そのクレジットカードで旅行代金(ツアー料金や航空券など)を支払わないと、保険が適用されない仕組み。
つまり、万が一カード決済を忘れると、保険は一切適用されません。 「持っているだけで安心」の「自動付帯」ではない点は、 いざという時のリスクを考えると、大きなデメリットに感じました。
「ゴールド」というステータス
最後に「ゴールドカードを持つ」というステータス。 確かに、金色に輝くカードは格好良く、所有欲を満たしてくれます。
しかし、自分はカードに見栄を求めるより、 日々の生活が少しでも豊かになる「実利」を重視します。 お得さで選ぶなら、自分の場合はセゾンパールに軍配が上がりました。
「年会費実質無料」という甘い罠
インビテーションの最大の魅力は、 「年1回の利用で翌年以降の年会費(11,000円)が無料になる」という点です。
確かにお金の支払いは発生しないので「無料」に見えます。 しかし、これは「タダ」ではありません。
あなたは「QUICPay 2%還元」という大きな権利を放棄して、ゴールドの特典を手に入れるのです。 これは、一種の「機会損失」と言えます。
「年会費無料」という言葉の響きだけで判断し、 この機会損失を理解せずに切り替えるのは、あまりにもったいないと自分は考えます。
それでも、あなたがゴールドに切り替えるべきケース
ここまで自分の考えを述べてきましたが、 もちろん、セゾンゴールドが最適な人もいます。 以下のような方なら、切り替えを積極的に検討する価値があるでしょう。
- 出張が多く、空港ラウンジが必須な人 月に何度も飛行機に乗るなら、ラウンジ利用の価値は非常に高いです。待ち時間を快適に過ごせるメリットは、ポイント還元差を上回るかもしれません。
- 年間200万円以上カード決済するJALマイラー 決済額が大きく、マイルを本気で貯めたい人にとっては、セゾンマイルクラブは最高のサービスです。この場合はゴールド一択でしょう。
- とにかくアメックスのゴールドカードを持ちたい人 ステータスやデザインを重視し、アメックスブランドのゴールドカードを持つことに価値を感じるなら、インビテーションは絶好の機会です。
まとめ:自分はこれからもセゾンパールと共に。
今回、自分がセゾンゴールドへの招待を断り、 セゾンパールを使い続ける理由をまとめます。
- 最大の理由は「QUICPay 2%還元」を失うから
- 空港ラウンジやマイル特典は、自分の生活では元が取れないから
- 「年会費実質無料」は、2%還元という権利を放棄する対価だから
カードのアップグレードは、一見すると良いことばかりに見えます。 しかし、新しい特典に目を奪われるだけでなく、 「今持っているカードの、何を失うのか」を正しく天秤にかけることが何より重要です。
ぜひ、この記事を参考に、 あなたの決済スタイルに本当に合った、後悔のないカードを選んでください。
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