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「ベルサイユのばら」と聞けば、名前は知っているけれど、 「実は内容をよく知らない…」という人は意外と多いかもしれません。
この作品は、1972年に連載が始まった池田理代子先生による少女漫画です。 フランス革命という激動の時代を舞台に、 登場人物たちの愛と運命をドラマティックに描き、 少女漫画の歴史を変えたとまで言われる不朽の名作です。
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単行本のシリーズ累計発行部数は2,000万部を突破しており、 50年経った今でも、多くの人に愛され続けています。
自分はPIVOTのこの動画を見て「ベルばら」を読んでみようと思い立ち、読んでみたところ本当に面白く驚きました!

この記事では、「ベルばら」をこれから知りたい人に向けて、 主要な登場人物から簡単なあらすじ、そして作品の魅力を、 ネタバレを含みつつ、分かりやすく解説していきます。
物語を彩る主要な登場人物
物語は、主に4人の男女を中心に進みます。 それぞれの立場や想いが、複雑に絡み合っていくのが最大の見どころです。
オスカル・フランソワ・ド・ジャルジェ
将軍家の跡継ぎとして、女性でありながら男性として育てられました。 長じては、王妃マリー・アントワネットを守る近衛隊の隊長を務めます。 その凛々しさと気高さで、宮廷の女性たちの憧れの的です。
なぜ女性なのに男性として育てられたの?
6番目の子供も女子だったことに絶望した父が、「オスカル」と男名を付け、男として育てることを決意しました。
マリー・アントワネット
オーストリアからフランス王太子(後のルイ16世)に嫁いできた、天真爛漫な王妃。 窮屈な宮廷での暮らしの中、スウェーデン貴族のフェルゼンと運命的な恋に落ちます。 その奔放な振る舞いが、やがて民衆の憎しみを買うことになります。
ハンス・アクセル・フォン・フェルゼン
スウェーデンからやってきた、眉目秀麗な貴族の青年。 マリー・アントワネットと深く愛し合いますが、その恋は許されるものではありません。 誠実な人柄で、生涯をかけて王妃を支えようとします。
アンドレ・グランディエ
オスカルの家で働く使用人の孫で、オスカルの幼馴染。 身分違いと知りながら、生涯ただ一人オスカルだけを愛し続けます。 オスカルの一番の理解者であり、どんな時も彼女のそばにいる存在です。
【簡単あらすじ】フランス革命の渦に飲まれた4人の愛と運命
物語の舞台は18世紀後半、革命前のフランス。 華やかな宮廷の裏で、民衆の不満が静かに渦巻いていました。 ここからは物語の核心に触れるため、ネタバレを含みます。
序盤:華やかな宮廷生活と出会い
男装の麗人オスカルは、オーストリアから嫁いできたマリー・アントワネットの護衛を務めます。
ある舞踏会で、マリーはスウェーデン貴族のフェルゼンと出会い、二人は瞬く間に恋に落ちます。 オスカルもまたフェルゼンに惹かれますが、彼のマリーへの想いを知り、自らの恋心を胸の内に秘めるのでした。
一方、オスカルの側には、いつも幼馴染のアンドレがいました。 彼は身分違いの恋と知りながら、ずっとオスカルを見守り、支え続けています。
中盤:すれ違う想いと革命の足音
マリーとフェルゼンの道ならぬ恋は、宮廷の噂の的となります。 オスカルは王妃への忠誠心と、自らの恋心との間で苦悩します。
そんな中、王妃の名を騙った詐欺師による「首飾り事件」が発生。 マリーは無実でしたが、日頃の浪費癖も相まって、民衆の怒りと憎悪を一身に受けることになります。
宮廷の腐敗と民衆の貧困を目の当たりにしたオスカルは、 次第に貴族としての生き方に疑問を抱き始めます。 アンドレは、そんな彼女の苦悩を誰よりも深く理解し、その愛を一層募らせていくのでした。
終盤:フランス革命、そしてそれぞれの結末
ついに民衆の怒りが爆発し、フランス革命が勃発します。
オスカルは貴族の身分を捨て、民衆の側について戦うことを決意。 アンドレもまた、彼女と共に戦場へ向かいます。
1789年7月14日、バスティーユ牢獄襲撃。 激しい戦闘の中でアンドレは命を落とし、 彼を追うようにオスカルもまた、銃弾に倒れます。 ようやく結ばれた二人の愛は、あまりにも短いものでした。
一方、マリー・アントワネットとルイ16世は民衆に捕らえられ、断頭台(ギロチン)で処刑されます。 フェルゼンは最後まで二人を救おうと奔走しますが、その願いは叶いませんでした。
登場人物たちの悲劇的な運命は、フランス革命という大きな歴史のうねりの中に消えていったのです。
『ベルサイユのばら』が時代を超えて愛される3つの魅力
なぜ「ベルばら」は、これほどまでに人の心を惹きつけるのでしょうか。 自分は、その魅力が大きく3つあると考えています。
魅力①:史実をベースにした壮大な歴史ドラマ
この物語の面白さは、フランス革命という史実と、フィクションが巧みに融合している点です。
- マリー・アントワネット
- ルイ16世
- フェルゼン
彼らは実在した人物であり、物語で描かれる「首飾り事件」なども実際に起きた出来事です。 歴史の大きな流れの中に、オスカルやアンドレという架空の人物のドラマを織り交ぜることで、 単なる歴史物語ではない、深みのある人間ドラマが生まれています。
魅力②:身分や性別を超えた、様々な「愛」の形
「ベルばら」には、様々な形の愛が描かれています。
こうした複雑な人間模様が、物語に圧倒的な emotional depth を与えています。
魅力③:「自分らしく生きる」を貫いたオスカルの生き様
この作品の最大の魅力は、やはり主人公オスカルの存在です。
女性でありながら男性として生きることを宿命づけられ、 「軍人としての忠誠」と「一人の女性としての幸せ」の間で激しく葛藤します。
最終的に彼女は、家柄や性別といった運命に抗い、 自らの信念に従って「民衆のために生きる」道を選びます。 その姿は、現代を生きる私たちにも「自分らしく生きることとは何か」を問いかけてくるようです。
『ベルサイユのばら』に触れたい!どこで見られる?
この記事であらすじを知り、興味が湧いた人もいるかもしれません。 「ベルばら」は、様々なメディアで楽しむことができます。
まとめ
「ベルサイユのばら」は、フランス革命という激動の時代を背景に、 4人の男女の愛と生き様、そして死を描いた壮大な歴史ドラマです。
- 男として生きる宿命を背負ったオスカル
- 悲劇の王妃マリー・アントワネット
- 許されぬ恋に生きたフェルゼンと、一途な愛を貫いたアンドレ
彼らの運命が交錯する物語は、50年経った今でも私たちの胸を打ちます。 もし少しでも興味を持ったら、ぜひ一度、この不朽の名作の世界に触れてみてください。 きっと忘れられない感動が待っているはずです。
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