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はじめに:完璧主義な上司とのすれ違い、あなたも今、悩んでいませんか?
筆者NANDの告白:自分も「合わない上司」に、今まさに悩んでいます
「その回答はYESなの?NOなの?」
「計画が狂ったのは、君の見込みが甘いからだ」
これは、自分の上司から日常的に言われる言葉です。
自分の上司は、非常にロジカルな思考の持ち主。
曖昧な表現を嫌い、報告は常に結論からでなければなりません。
特に今、頭を悩ませているのが、その「計画絶対主義」です。
最初に決めた計画が、外部要因や突発的なトラブルで狂うことを許しません。
「それらも全て見込んだ上で計画するのが当たり前だ」と一蹴されてしまいます。
自分としては、当初の目標に対して80%の完成度でも、
まずはリリースして市場の反応を見たいと考えています。
しかし、上司にとっては中身の完成度よりも、
「計画が狂った」という事実そのものが問題なのです。
この「仕事の哲学」とも言える根本的な違いが、
自分の中に「この人とは合わない」という、
重い感覚を生み出しているのだと思います。
この記事は、解決済みの成功体験を語るものではありません。
同じように悩むあなたと、この根深い問題にどう向き合っていくべきか。
その解決策を一緒に探っていくための、思考の整理です。
その「合わない」の正体は?思考のズレから原因を分析する
【自分の場合】計画至上主義の上司 vs 80%でOKな自分
なぜ、これほどまでに上司とすれ違うのでしょうか。
まずはお互いが見ているゴールや大切にしているものが違うという現実を、
冷静に受け止める必要があるのかもしれません。
上司が重視すること
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自分が重視すること
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このように、お互いの「正義」が違うのです。
上司は「計画を守ること」が正義であり、自分は「早く良いものを出すこと」が正義。
この根本的な違いを認識することが、解決への第一歩だと考えています。
あなたの場合は?「合わない」と感じる5つの根本原因
自分と上司のケース以外にも、すれ違いには様々な原因が考えられます。
自分たちの状況はどのタイプに当てはまるのか、一緒に考えてみましょう。
原因1:価値観・仕事観のズレ
「昔はこうだった」「プライベートより仕事を優先すべき」といった、
世代間のギャップから生まれる仕事観の違いは、すれ違いの大きな原因です。
原因2:仕事の進め方の違い
細かく管理したいマイクロマネジメント型の上司と、
ある程度、裁量をもって進めたい自分との間で衝突が起こります。
原因3:コミュニケーションの断絶
「指示が曖昧で分かりにくい」「高圧的・感情的に話す」など、
コミュニケーションのスタイルが合わないと、ストレスが溜まります。
原因4:「アンコンシャス・バイアス(無意識の思い込み)」
「若手はこうあるべきだ」「女性だからこうだろう」といった、
上司の無意識の思い込みが、正当な評価を妨げることがあります。
原因5:あなた自身の成長と変化
経験を積んで仕事に自信がついてきたからこそ、
以前は気にならなかった上司のやり方に疑問を感じるようになるケースです。
【一緒に考えたい】関係改善のために取り組んでいくべき5つのアクション
相手を変えることは非常に困難です。
だからこそ、まず自分がコントロールできる範囲で何ができるのか。
自分がこれから取り組んでいこうと決意しているアクションを共有します。
アクション1:「期待値」をすり合わせる
上司が何を求めているのかを、これまで以上に正確に把握するよう努めます。
特に自分の上司は「計画」にこだわるため、そこに注力するつもりです。
- 取り組みの方向性:最初から全てのタスクを洗い出し、意図的にバッファ(予備期間)を盛り込んだ現実的な計画を提示していく。
- 取り組みの方向性:指示を受けた際は、「この目的は〇〇ということでよろしいですか?」とYES/NOで答えられる質問で意図を確認する。
これを徹底することで、「言った・言わない」の不毛な争いを減らせるはずです。
アクション2:コミュニケーションの「型」を作る
ロジカルな上司には、こちらもロジカルに話す努力が不可欠だと感じています。
感情で訴えるのではなく、客観的な「事実」を伝えるための型を決め、実践していきます。
- 取り組みの方向性:報告は必ず「結論から話す」ことを徹底する。その後、「理由は3点あります。1点目は…」と構造的に説明する。
- 取り組みの方向性:反論ではなく「代替案」をセットで提案する。「この計画では難しいです」ではなく、「A案には〇〇のリスクがあるため、B案はいかがでしょうか」と話す。
アクション3:上司を「客観的に」観察・分析する
感情的に向き合うのをやめ、上司を「攻略対象」として冷静に分析しようと思います。
どんな時に機嫌が良くなり、何が「地雷」なのかを知ることは、きっと自分を守る盾になります。
- 取り組みの方向性:「計画の進捗報告」をこまめに行い、上司の不安を取り除くことを試みる。
- 取り組みの方向性:上司の成功体験や評価基準を理解し、それに沿ったアピールができないか模索する。
アクション4:「物理的・心理的」な距離を保つ
四六時中、上司のことで悩むのは精神衛生上よくありません。
仕事は仕事と割り切り、健全な距離感を保つことを意識するべきです。
- 仕事の評価と、人間としての好き嫌いは完全に切り離して考える。
- 仕事以外の会話は無理にする必要はない。聞き役に徹する。
- 反論したくなっても、一度持ち帰り「検討します」と時間を置く。
アクション5:自分の「機嫌」は自分でとる
結局のところ、他人の言動で自分の気分が左右されるのは、とてももったいないです。
「合わない」という事実を受け入れ、自分の心を守ることを最優先にしていきましょう。
- 「これは仕事の進め方の違いなだけ」と、心の中で割り切る。
- 信頼できる同僚や、社外の友人に話を聞いてもらいガス抜きをする。
- 趣味や運動など、仕事以外に熱中できる時間を作る。
これだけは避けたい!状況を悪化させる3つのNG行動
良かれと思って取った行動が、裏目に出ることもあります。
お互いが冷静になるためにも、以下の3点は避けるべきだと考えています。
NG1:同じ土俵で感情的に反発する
相手の感情的な物言いに、こちらも感情で返すと泥沼化します。
相手の怒りは受け流し、冷静に事実だけを話す姿勢が重要です。
NG2:社内での愚痴やネガティブな噂話
誰かに聞かれたり、巡り巡って本人の耳に入ったりするリスクがあります。
あなたの信頼を損なうだけで、何も解決しません。
NG3:無責任な「もう知らない」という態度の放棄
「どうせ言っても無駄だ」と報連相を怠ったり、仕事を投げやりにしたりすると、
それは「合わない」という問題ではなく、あなたの「業務怠慢」の問題になってしまいます。
どうしても改善しない場合の3つの「最終手段」
あらゆる手を尽くしても状況が改善せず、
心身に不調をきたすレベルであれば、環境を変える選択肢も視野に入れるべきです。
手段1:信頼できる第三者に「客観的な事実」を相談する
まずは社内で解決できる道を探ります。
その際は、感情的な愚痴ではなく、客観的な事実を伝えることが重要です。
- 相談相手の例:さらに上の上司、他部署の信頼できる先輩、人事部やコンプライアンス部門
- 伝え方のポイント:「〇〇という指示に対し、こう行動したが、こういう理由で受け入れてもらえない」など、具体的なエピソードを時系列で整理して話す。
手段2:異動を申し出る
「あの上司が嫌だから」というネガティブな理由ではなく、
「〇〇の分野でキャリアを積みたい」というポジティブな理由で、
異動を申し出るのが賢明な方法だと考えられます。
手段3:「転職」を視野に入れる
合わない上司一人のために、あなたの貴重なキャリアを停滞させる必要はありません。
転職は逃げではなく、自分を守り、さらに成長するための「戦略的な選択」です。
すぐに転職活動を始めなくても、自分の市場価値を転職サイトなどで確認するだけでも、
精神的なお守りになり、視野が広がります。
おわりに:合わない上司は、自分と向き合う「きっかけ」
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
繰り返しになりますが、自分もまだこの戦いの真っ最中です。
上司の言動にストレスを感じ、眠れない夜もあります。
ですが、こうして自分の悩みや考えを整理し、
「次の一手」を考えることで、ただ悩むだけの状態からは抜け出せると信じています。
きっとあなたも、同じように悩み、考え、行動しようとしているはずです。
もしあなたが今、暗いトンネルの中にいるように感じているなら、
どうか一人で悩みを抱え込まないでください。
この問題に、たった一人で完璧な答えを出せる人はいません。
だからこそ、一緒に考え、試行錯誤しながら、この状況を乗り越えていきましょう。
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